古墳追っかけブログ

古墳、それは最後のフロンティア

富雄丸山古墳を掘ってきた

2019年1月12日、国内最大の円墳といわれる富雄丸山古墳の発掘体験に参加してきた。

 

奈良市 富雄丸山古墳 発掘体験〜国内最大級の円墳の謎に迫る〜」 

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富雄丸山古墳 発掘体験チラシ

最初に古墳の隣にある奈良市西部生涯スポーツセンタークラブハウスに集合

当日の参加者は10名程度

 

まずは、奈良市教育委員会文化財埋蔵文化財調査センターの学芸員の方から富雄丸山古墳の概要、発掘の注意事項等の説明を受ける

遺物の感触を知っておくため、埴輪の一部や鉄製の遺物を直に触れさせていただいた

 

◆今回の調査の目的

富雄丸山古墳の規模や構造を確認すること

 

1972年の第一次発掘調査では、墳頂にある埋蔵施設の調査を行っていたが、当時の機材の限界、短期間で学術的価値を確認できなければ、開発で破壊される危険があったため小さな遺物までは回収できていない可能性がある

とのこと

 

そこで、我々、発掘体験隊に墳頂の土をふるいにかけ、小さな遺物が残っていないか確認する任務が与えられたのだ

 

体験とはいえ、学術調査であることを踏まえて、発掘調査に参加してほしいとの学芸員の方の説明に気持ちが引き締まった

 

約30分の説明後、我々は現場に 向かった

 

柵で区切られた中に入ると、そこは、まさに調査進行中という感じであった

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富雄丸山古墳 下からの眺め

 発掘道具の取り扱い、注意事項などの説明を受け、さっそく発掘調査スターツ!!

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富雄丸山古墳 発掘道具(ガリ、てみ)

土をすくい、ふるいにかけ遺物がないか確認し、何もなければある程度たまった段階で土を土嚢に入れる

単純作業だが、何か出てくるかわくわく感があり、我々は必死になって遺物を探した 

 

となりで作業していた女性隊員が何か見つけたみたいだ

 

女性隊員A「何か出てきました!!」

学芸員さん「これは・・・」

 

学芸員さん「石ですね」

 

確かに我々素人発掘体験隊には、遺物か石かの区別は、にわかにはできない

しかし間違えると、さすがに、はずい

 

また、となりの女性隊員が何かを発見したみたいだ

 

 

女性隊員A「何か出てきました!!!」

学芸員さん「これは・・・」

 

学芸員さん「石ですね」

 

これが我々、素人発掘体験隊の限界なのか!?

 

 しばらくすると、今度は左隣の男性隊員が何かを発見したみたいだ

 

男性隊員A「これ、ちゃいますー?」

学芸員さん「これは・・・」

 

学芸員さん「鉄ですね」

 

鉄発見に盛り上がる男性隊員A

 

ようやく我々、素人発掘体験隊は遺物を発見したのだ

 

そんな中わたしにも、初めての釣果が

 

ふるいをかけて出てきたそれは、石のようだが明らかに、軽い

 

私「これ違いますかねぇ?」

学芸員さん「これは・・・」

 

学芸員さん「埴輪の一部みたいですね」

 

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富雄丸山古墳 埴輪の一部?

 続けて、鉄の遺物を発見

 

 

あっという間に、発掘体験の時間が終了となった

 

我々、素人発掘体験隊の成果は小さいもので、国内最大級の円墳の規模や構造を確認する調査には、ほとんど寄与することはないが、貴重な体験だった

 

発掘体験の後は、現場の担当者の学芸員からの詳しい説明を受けながら、土の中からあらわになった埴輪列や葺石の見学ができ、写真も撮ることができた

 

全体を通して、終始、埋蔵文化財調査センターの方々は、丁寧にご対応してくださった。

この場を借りて感謝の気持ちをお伝えしたい

 

さらに、しかまろくんオリジナル野帳・軍手・エコバック、クリアケースもいただいた

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富雄丸山古墳 発掘体験プレゼント

今度またこういう機会があれば、ぜひ参加したい

 

 

基礎データ

被葬者:?

築造時期:4世紀後半

墳形:円墳

直径:約109m?

所在地:奈良県奈良市丸山1丁目